逐次決定過程の無限次元へのある拡張について
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概要
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動的計画法に基づく文音声認識システムで、有限オートマトンによる構文制御を考慮したものが発表されている。これに対して、筆者は有限オートマトンより高位のクラスの機械による構文制御アルゴリズムの一つを考案した。そのために、逐次決定過程を無限次元に拡張して、無限状態オートマトンにコスト関数を付加したシステムを定義した(無限逐次決定過程)。同文献で無限状態オートマトンとは、状態集合に無限集合を許した、有限オートマトンの構造を持った機械である。しかし、無限個の状態を持つ機械と通常の有限オートマトンとの間の類似性には具体的な意味が与えられていなかった。今回は、ある種の無限状態オートマトンが有限オートマトンの極限として定義できることを示す。モデルの理論に基づき導入される非標準整数n^*により、無限個の状態の個数を与える。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1986-10-01