ベクトル計算機向き逐次代入型計算の高並列化
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概要
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大規模シミュレーションでは、偏微分方程式の数値解を求める過程で現われる、連立一次方程式の求解に多大の時間を必要とする。差分法や有限要素法で離散化した場合、係数行列はスパースとなるが、その非零要素が多い特徴を生かすため、反復解法がよく用いられる。反復解法のうち高収束なものは、たいてい逐次代入型計算を含んでいる。例えば、SOR法、ICCG法、ILU CR法などがそうである。この型の計算はそのままではベクトル計算機の性能を出しにくいため、リストベクトルを用いてデータ参照 関係を適正化して、ベクトル化する方法が採られる。しかし、それでもまだ格子点計算の、始めの部分と終わりの部分のループか短いため、やや効率が悪いという問題が残っている。この点を解決すべく、複数の端点から計算を始めることにより演算の並列度を高め、この部分のループを長大化するとともに、ループ数を削滅することを考えた。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1986-10-01
著者
-
吉原 郁夫
東北大学
-
中尾 和夫
(株)日立製作所 システム開発研究所
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吉原 郁夫
(株)日立製作所システム開発研究所
-
村松 晃
(株)日立製作所情報映像メディア事業部
-
中尾 和夫
(株)日立製作所システム開発研究所
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