マツの子苗立枯病に関する研究(第1報)
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概要
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(1)マツ種子は古いほど発芽率が悪く、子苗立枯病の発生率も高い。(2)クロマツ子苗の発病率はアカマツのそれよりも少ない。(3)マツ種子から分離した糸状菌のうちで、Chaetomella 属菌がマツ種子の発芽を強く阻害した。(4)マッ子苗のPre-emergence damping-off、Postemergence dampimg-offともに、温度の影響を受けるが、Post-emergence damping-offの発病は20°〜36℃で認められ、とくに28℃において高い発病率を示した。(5)マツ子菌の立枯病において、Pre-emergence damping-offの発生は、Post-emergncedampingよりいちじるしく少ないので、Post-emergence damping-offの方が重要性を持つようである。(6)松江市上乃木町のマツ苗畑の立枯羅病苗から分離した糸状菌のうちで、Fusorium 菌の病原性が最も強かった。(7)Fusorium 菌は17〜30℃で発育し28℃が最適発育温度であり、発育最適水素イオン濃度は、pH5.6付近である。(8)分離された Fusarium 菌のうち fusarium moniliforme (Scheld.) Snyd. et Hans. (2系)、と Fusarium oxysporum (Schl.) Snyd. et Hans. とが同定された。
- 日本森林学会の論文
- 1965-01-25
著者
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