林木の生長に関する理論的考察(III) : 三次元log-MITSCHERLICH式系
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概要
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本報は, 十分な立木密度の同齢林を対象に, 平均高, 本数密度, 平均直径の生長および3者の相互生長関係を論じたものである。はじめに, GOMPERTZ式の一般化について考察し, 本報で新しく定義したlog-MITSCHERLICH式系が, 生態学的見地においてもまた数学上の取扱いにおいてもすぐれていることを明らかにする。ついで, 寺崎のスギ一般収穫表と小林の無間伐林分のシミュレーション結果を用いて, 三次元log-M式系の例(H-N-D系)の検討を行う。系に含まれるH-N, N-D, H-Dの各トラジェクトリー(軌道)は, 時間の経過とともにそれぞれの3/2乗則線に漸近していく。換言すれば, H-N-D系は, 3/2乗則を含む一般的な生長モデルである。最後に, いくつかの生長曲線を介してトラジェクトリーとアロメトリーの関連について考察し, 両者はほぼ同等の概念であることを確認した。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1983-11-25
著者
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