当年生アカマツ稚苗の休眠打破に対する日長の影響

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1959年4月, 発芽後木箱に移植され野外の自然日長下におかれたアカマツ稚苗(カツチマツおよびキリシママツ : 表1)はその後急激な生長を遂げ, 11月中旬まで上長生長を持続した。しかし, 11月下旬には完全に休止し休眠期に入つた。これらの稚苗を12月2日および翌年1月20日から30℃の恒温下で日長処理を連続実施し, 冬芽休眠打破に関してつぎの結果を得た。1) 12月から処理を行なつた場合, 連続光下に置かれた稚苗は日長処理後7日目より, 自然日長下に置かれたものでは25〜35日目より新条の伸長を開始した(Fig. 1)。2) 1月から処理を始めた場合, 連続光下に置かれたものも自然日長下に置かれたものも, ほぼ同様に処理約7日後から新条を出し始めた(Fig. 2)。3) 12月から各日長下に置かれた両系統の小さな冬芽(3 mm以下)は大きな冬芽よりも約10日早く新条の伸長を始めた。しかし, 1月から処理された稚苗は冬芽の大小には関係なく伸長を始めた。4) カツチマツおよびキリシママツ両系統の稚苗の光周反応には一般に明瞭な差異は認められなかつた。ただし, 12月から30℃の自然日長下に置かれた場合にはキリシママツはカツチマツよりも早く新条を発現し, 両系統に差異が認められた。
一般社団法人日本森林学会の論文
1961-05-25

当年生アカマツ稚苗の休眠打破に対する日長の影響

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