エスレル利用によるユーカリ苗の移植における活着促進効果
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概要
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生長調整物質エスレル(2-chloroethylphosphonic acid)を500〜6,000ppmの濃度で, 5月〜6月にかけ, 1年生ユーカリ苗にトップドレッシング処理した。1週間以内にエチレン特有の生理反応, たとえば, 上偏生長, 落葉, 組織の硬化, 枯れ下りが観察された。しかし, 旧葉処理ではほとんど認められなかった。処理2週間後, 剪定程度と組み合わせて移植試験を行なったところ, エスレル処理は強剪定区において, 明らかな活着促進が認められた。E.viminalisとE.dalrympleanaの生存指数は, おのおの, 500〜1,000ppmと, 500〜3,000ppmにおいて, 無処理に対して有意差のあることを示した。さらに, 1,000ppm強剪定区において, 根部にカルスさえ形成した。しかし, 旧葉処理移植ではほとんどその効果は得られなかった。これは処理上, 最も注意すべき点と推察された。
- 日本森林学会の論文
- 1975-09-25
著者
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