林木直径生長のシミュレーション
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
この論文は林木直径の生長過程をシミュレートする方法を取り扱っている。ここでは直径の生長が基本的にはその林齢および占有面積に関してMITSCHERLICHの法則に従うと仮定する。はじめに尾鷲における2個所のヒノキ試験林の生長記録の解析によって, 3個の林木の生長因子と測定開始時の直径が4次元対数正規分布に従うことを確定した。この事実に基づき, 個々の樹木の生長因子をその測定開始時の直径を使って実験的に求めることができた。また年輪の精密測定によって, その生長変動が1次の自己回帰時系列であることがわかったので, 上で得られた生長因子パラメータとこの生長変動を用いて, 計算機上にMITSCHERLICHの確率微分方程式の数値解として林木の生長過程をシミュレートした。実験結果は上記試験地の53年間の生長記録と比べほぼ十分な精度でシミュレートできているものと見なすことができた。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 1988-07-01
著者
関連論文
- 確率過程としての林分の遷移(VII) : BACHELIER型二次元林分遷移の方程式の解法
- 確率過程としての林分の遷移(VI) : 二次元林分遷移の方程式
- 0-1計画法としての収穫予定
- 林木の直径生長の変動に関する研究(II)
- 林木直径生長のシミュレーション
- 直径生長パラメータの決定方法について
- 明永教授の尾鷲における毎木調査資料〔英文〕
- 確率過程としての林分の遷移(V)
- 林木の直径生長の変動に関する研究(I)
- 林業における確率過程論の応用(II)
- A.林業における遷移確率の応用について(第10回林業統計研究会シンポジウム)
- 林業における確率過程論の応用(I)
- 確率過程としての林分の遷移(IV)
- 確率過程としての林分の遷移(III)
- 確率過程としての林分の遷移(II)
- 確率過程としての林分の遷移(I)
- 樹幹断面に関する幾何学
- 508. 收穫予定法へのL. P. の応用(第76回日本林学会大会講演要旨)
- 木材の生産予測について : 林業における收穫予定の数学的研究(第76回日本林学会大会講演要旨)
- Essedの新らしい距離法について