アカエゾマツの枝打ちに伴う樹体内の水分状態の変化
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概要
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枝打ちが樹体内の水分状態に及ぼす影響を調べるため, 8年生のアカエゾマツ幼齢木について, 時期や程度を変えた枝打ちを行い, それらの幹の樹液流速度と枝葉部の木部圧ポテンシャルを測定した。木部圧ポテンシャルは枝打ち処理直後に上昇する傾向を示した。しかし, その傾向は一時的なもので, その後は供試木間でほとんど差がなく, 枝打ちによる影響ははっきりしなかった。一方, 樹液流速度は枝打ち処理後ただちに低下し, 回復することはなかった。着葉量と樹液流速度の関係を調べた結果, 高照度下の樹液流速度は, 着葉量が減少するに従い低下する傾向を示した。しかし, 木部圧ポテンシャルと着葉量との間には, 樹液流速度のような関係は認められなかった。これらの結果から, 枝打ち後個体の水分消費量は減少するが, 残された葉の水分状態は, 枝打ち前後であまり変わらないと考えた。
- 日本森林学会の論文
- 1984-04-25
著者
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