マツ葉枯病菌Cercospora pini-densiflorae HORI et NAMBU の培地上における胞子形成
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概要
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マツ葉枯病菌Cercospora pini-densiflorae HORI et NAMBUの人工培地上における胞子形成を試みた。1)供試した10菌株のうちで, 胞子形成が認められたのは1菌株のみであった。2)培地の種類については, V-8ジュースを加えたマツ葉煎汁寒天培地(P-V培地)が, 胞子形成に最も適していた。3)培養初期に菌そうを破砕することにより, 多数の胞子が形成された。このことに注目して, 胞子と菌糸の断片が混じた懸濁液を, 10〜14日おきに新しい培地に移植した。この方法により, 多数の胞子を継続して得ることができた。4)野外において, 昼25℃, 夜15℃に調整した環境では多数の胞子が形成されたが, 25℃の暗室では形成されなかった。このことに注目して, 温度と光の効果を検討した。その結果, 昼25℃, 室内光下, 夜0〜10℃, 暗所で培養したものに, 多数の胞子が形成された。5)培地上に形成された胞子は, 形態的に2つの型に分けられた。I型胞子は自然発病葉上のものに比べてかなり異なっていた。しかしII型胞子は正常な形態であった。
- 日本森林学会の論文
- 1971-10-25
著者
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