ヤマナラシ類の育種に関する研究(I)Populus Sieboldii MIQ.×P.grandidentata MICHX.のF_1の早期における伸長生長
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概要
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山地にも適応するような, ヤマナラシ類の品種を育成するために, ヤマナラシ節(Sect.Leuce)に属する4樹種を用いて交雑を行なった結果, Populus Sieboldii MIQ.×P.grandidentata MICHX.のF_1の伸長生長に, 顕著な雑種強勢のあらわれることが判明した。この樹種組み合わせ内では, 花粉親が同じでも母株が異なると, F_1の伸長生長に差異がみられた。P.Sieboldii×P.grandidentataのF_1家系から選抜した48個体には, 耐さび病性が示されるとともに, それらの全個体は, 育苗中の床替えから実験林山出しに至る3回の移植にも十分に耐えて活着した。さらに, この中からトンプソンの棄却検定によって選抜された3個体は, 3年後の樹高でも48選抜個体の平均値にくらべてかなり大きかった。3選抜個体には, 幹が通直で, かつ, 枝が細く, クローネ幅が狭いという特性があるほか, P.×euramericana cv.'I-214'にくらべてすぐれた耐せき性を示す傾向もみられる。このうちの2個体(Y.79,Y.102)は雄株であり, ほかの1個体(Y.63)は間性株であったが, たまたま, この間性株は, 苗畑から実験林内植栽に至る3年間の累積伸長量が約8mになって, 48選抜個体の中では最大値を示した。
- 1968-09-25
著者
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