カラマツ根株心腐病菌の侵入口
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概要
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日林誌84:9〜15,2002カラマツ根株心腐病菌の生態を明らかにするために,36〜41年生の3林分で腐朽伐根調査を行った。調査林分では,カイメンタケとハナビラタケが病原菌として多く分離された。病原菌の子実体は梅雨期から初秋まで発生し,胞子の飛散は比較的長期間にわたると推察された。腐朽伐根の掘取り調査を行ったところ,腐朽伐根には約10本の主根がみられ,そのうち1〜2本に侵入口となった傷がみられた。侵入口の種類は,5タイプに分けられ,開口・大型の傷,根切れ・根腐れタイプが多かった。侵入口の形成部位は根株と主根が大半を占め,いずれの場合も深さ30cm以内の浅い位置であった。侵入口の年輪調査によって,病原菌の侵入時期は,樹齢7年〜31年生と推察された。侵入口となった伐根の傷は,石レキあるいは風が原因と推察された。
- 一般社団法人日本森林学会の論文
- 2002-02-16
著者
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