アイソザイム12遺伝子座の遺伝子型による九州地方のスギさし木在来品種育種母材の構成クローン数の推定
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概要
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九州地方のスギさし木在来品種は, 成立の古さ, 種苗の由来などによって7系統に分けられている。林木の遺伝育種の研究機関に育種母材料として集植されている7系統57品種計323個体の材料を用い, 各品種内の構成クローン数を調べた。アイソザイムは, ポリアクリルアミドゲル垂直平板電気泳動法で9酵素種, 12遺伝子座の分析を行った。3遺伝子座(Gdh, Got-2,Pgm-2)については変異がなく, 9遺伝子座(Shd-1,Shd-2,6Pg-1,6Pg-2,Dia-3,Mnr-1,Got-1,Lap, Aap-1)では, 複数の遺伝子型が検出された。これらのアイソザイムの遺伝子型の違いにより, クローンの識別を行った結果, メアサ系統の品種のうち, 2品種は複数クローン品種であった。また, ホンスギ系統, アヤスギ系統, ヤブクグリ系統, オビスギ系統, 在来実生由来系統, 吉野スギ由来系統に分類されているそれぞれ2,5,1,15,4,9の品種が, 少なくとも2〜8クローンから構成されている複数クローン品種であった。
- 1993-07-01
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