間質性肺炎・急性肺傷害における肺胞II型上皮細胞の役割(びまん性肺疾患に対する分子生物学的アプローチ : 間質性肺炎から肺気腫まで)(第24回日本気管支学会総会)

元データ 2001-12-25 日本呼吸器内視鏡学会

概要

間質性肺炎・急性肺傷害では, 肺胞中隔への炎症細胞浸潤と線維芽細胞の増加による末梢肺組織の線維化が認められる。肺胞I型上皮細胞(type I cell)が傷害されると肺胞II型上皮細胞(type II cell)が肥大・増生し、type I cellへと分化, 肺胞壁を被覆し修復する方向へ働く。type II cellから合成・分泌される肺サーファクタント蛋白質(Surfactant Protein;SP)のうち, 疎水性であるSP-B, SP-Cは, 末梢肺組織の線維化の契機の1つと考えられている肺胞の虚脱を防ぐ機能を担う。我々は間質性肺炎における血清マーカーとしてのSP-A, SP-Dの有用性を報告してきたが, 放射線起因急性肺傷害動物モデルを用いて生体内での各SPの推移を検討した結果, 放射線照射後にサーファクタント産生の増加を認めたが, SPのmRNA発現においては, SP-A mRNAに対するSP-B, SP-C mRNA発現の相対的低下を認めた。このことから, 急性肺傷害における肺サーファクタント組成の変化は肺胞表面張力上昇を惹起させ, 肺胞虚脱による呼吸状態の悪化や末梢肺組織の線維化の一因となることが推測された。最近ではARDSに対するサーファクタント補充療法等が報告され, 今後, type II cellからみた間質性肺炎・急性肺傷害の病態に関する新たな検討が期待される。

著者

高橋 弘毅 札幌医科大学医学部内科学第3講座
阿部 庄作 札幌医科大学第3内科
黒沼 幸治 札幌医科大学公衆衛生学講座
阿部 庄作 札幌医科大学医学部第3内科
阿部 庄作 北海道立江差病院
阿部 庄作 東京専売病院
明田 晶子 札幌医科大学第3内科
工藤 和実 札幌医科大学第3内科
白鳥 正典 札幌医科大学第3内科
今井 良成 札幌医科大学第3内科
今 勇人 札幌医大第3内科
大塚 満雄 札幌医科大学医学部内科学第三講座
今 勇人 札幌医科大学第3内科
藤嶋 卓哉 札幌医科大学第3内科
相坂 治彦 札幌医科大学第三内科
大塚 満雄 札幌医科大学第三内科
原田 一暁 札幌医科大学医学部内科学第三講座
阿部 庄作 札幌医大 医 内科学第三
原田 一暁 札幌医科大学 第3内科
黒沼 幸治 札幌医科大学医学部内科学第三講座
阿部 庄作 札幌医科大学第三内科
相坂 治彦 北海道立北見病院呼吸器科:札幌医科大学第3内科
工藤 和実 札幌医科大学第三内科
工藤 和実 札幌医科大学医学部生化学第1講座:内科学第3講座
白鳥 正典 札幌医科大学第三内科
大塚 満雄 札幌医科大学内科学第3講座
高橋 弘毅 札幌医科大学 第三内科学講座
黒沼 幸治 札幌医科大学内科学第3講座
白鳥 正典 札幌医科大学医療人育成センター教育開発研究部門

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