キャンベル共同計画刑事司法部会の動向について(犯罪研究動向)
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概要
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キャンベル共同計画 (Campbell Collaboration : C2) は,医学において1993年から実施されているコクラン共同計画 (Cochrane Collaboration : CC) の成功に刺激され,社会政策全般に関する評価研究の系統的レビューを行い,そこから生み出されるエビデンスを電子媒体を通じて,政策担当者,実務家,研究者,メディアそして一般市民に提供しようという目的で2000年に発足した国際的ネットワークである.キャンベルは,「実験する社会 (experimenting society)」を唱えた心理学者であり評価研究者の祖の一人である,故Donald T. Campbellの名からとられている.コクラン共同計画同様,キャンベル共同計画は,研究者の自発的協力によって展開されている.キャンベル共同計画刑事司法部会 (C2 Crime and Justice Group) は,・どのようにしたら犯罪を減らすことができるのか・犯罪者の再犯を防ぐにはどのように処遇したらよいのか・もっとも費用対効果のよい犯罪防止対策は何か といった問いについて,方法論の進歩を反映させた,最良の系統的レビューを産出し,そこから得られるエビデンスを,情報の消費者にできる限り利用しやすい形で提供することを目的としている.
- 2002-10-26
著者
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津富 宏
静岡県立大学
-
Farrington David
University of Cambridge
-
Petrosino Anthony
American Academy of Arts & Sciences
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Petrosino Anthony
American Academy Of Arts & Sciences
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