細粒度保護を支援するユーザレベル記憶管理方式の評価
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概要
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多重度の高い並列処理に対しては,多重スレッド方式が広く用いられている.しかし,この方式は,スレッドが仮想記憶を共有することにより,スレッド単位の保護や記憶資源の割り当て制御が困難であるという問題がある.本稿では,ユーザレベル仮想記憶を構築する,ユーザレベル記憶管理方式を提案し,その実現法を述べる.本方式は,プロセス毎の仮想記憶を応用プログラムで分割/再構成して,新たな仮想記憶を構築する.これにより,1)スレッド間のデータ保護機能,2)スレッドコンテキストの識別機能,3)特定スレッドへの優先的な記憶資源割り当て機能,が実現される.また,本稿では,本方式のオーバヘッド評価モデルを定義し,従来の多重スレッド処理の数倍程度のコストで本方式を実現できることを明らかにする.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-01-27
著者
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