離散型ソフトウェア信頼度成長モデルと最適リリース問題への応用
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ソフトウェアの信頼性や品質を定量的に評価し,その結果をソフトウェアの開発管理に反映することは重要な問題である.このために本論文では,ソフトウェア開発の最終段階であるテスト工程におけるソフトウェアエラー発見事象を,ソフトウェア信頼度成長モデルにより,発見された総ソフトウェアエラー数と実行された総テストラン回数との関係において取り扱う.まず,実際のテスト工程でよく経験するような,テストランに伴うエラー発見率がテストの進行とともに減少していく現象を,非同次ポアソン過程に基づいて一般的にモデル化できることを示す.特別な場合として,エラー発見率が幾何級数的に減少していくとする幾何減少型エラー発見率モデルを議論することができる.このモデルを用いて,ソフトウェアの開発管理上の問題の1つである,テストランを打ち切って運用段階へ移行するのに必要な総テストラン回数を決定する方法,すなわちソフトウェアの最適リリース政策について考察する.ここで,総期待ソフトウェアコストおよびソフトウェア信頼度という2つの評価基準が導入される.最後に,テストデータの解析例および最適リリース政策の数値例を与える.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1987-06-15
著者
関連論文
- エラー修正率を考慮したソフトウェア信頼度成長モデル
- 離散型ソフトウェア信頼度成長モデルと最適リリース問題への応用
- エラー発見率に基づくS字形ソフトウェア信頼度成長モデルの考察
- ソフトウェアの信頼性 : テストラン試行 : 回数と信頼度成長過程