ニセアカシヤ枝枯病の一病原菌 Fusarium solani f. robiniae n.f.
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概要
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本論文にはニセアカシヤ枝枯病の一病原菌 Fusarium solani f. robiniae n.f. (Hypomyces solani f. robiniae n. f.)について記述した。本菌は形態および培養性質からみて Fusarium solani Mart. emend. Snyd. et Hans.(Hypomyces solani Rke. et Berth. emend. Snyd. et Hans.) に属するものである。本菌は雌雄同体で和合型のヘテロタリズムを示す。子嚢時代をもつことが報告されている F. solani f. cucurbitae, F. solani f. pisi, F. solani f. mori, F. solani f. xanthoxyli とは不稔であったが,本邦2箇処の Populus spp. の樹皮から分離された F.solani とは交配可能であった。このことはポプラ菌が本菌と同一である事を示唆しているものと思われる。F.solani の種々なる分化型 (form) と相互接種試験をしてみると,本菌はニセアカシヤ枝に病原性があり,カボチャ苗・インゲン苗・エンドウ苗・ジャガイモ茎・クワ枝・サンショウ枝に病原性が認められなかった。ジャガイモ塊茎やサツマイモ切苗にはやや病原性があった。一方,供試した F.solani の他の分化型の全部はニセアカシヤに病原性がなかった。これらの結果から,本菌に Fusarium solani Mart.emend.Snyd.et Hans.f.robiniae Matuo et Sakurai n.f.(Hypomyces solani Rke.et Berth.emend.Snyd.et hans.f.robiniae Matuo et Sakurai n.f.) なる新分化型名を与えた。
- 日本植物病理学会の論文
- 1965-01-30
著者
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