Rhizoctonia solani における DNA 塩基配列の相同性 : II. 菌糸融合群第2群内における遺伝的類縁性
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概要
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Rhizoctonia solani の菌糸融合群第2群 (AG-2) は, 菌糸融合頻度により AG-2-1 [winter crops type (アブラナ科低温系, II)] と AG-2-2 [rush type (イ紋枯病系, IIIB), root tot type (サトウダイコン根腐病系, IV)] に類別される。AG-2内における遺伝的類縁性を検討するため, DNA-DNA再会合反応速度解析に基づきDNA塩基配列の相同性を比較した。DNAの相同性は, winter crops type, rush type および root rot type の各系統内では著しく高く, それぞれ100.3%, 98.1%, 100.1%であった。rush type と root rot type 間では, DNAの相同性は68.6%〜71.5%と比較的高い値を示した。また winter crops type と rush type および root rot type 間の DNA の相同性は, それぞれ37.6%〜40.1%, 43.5%〜49.4%であった。DNA の相同性比較結果から, AG-2内の winter crops type, rush type および root rot type の各系統はそれぞれ遺伝的に均質なグループであると考えられた。AG-2-2内の rush type と root rot type は互いに遺伝的類縁性の高い系統であるが, AG-2-1 と AG-2-2は互いに遺伝的類縁性の低い菌群であると考えられた。
- 日本植物病理学会の論文
- 1982-12-25
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