ジャガイモ Y ウイルス外被タンパク質に対するモノクローナル抗体の重鎖および軽鎖遺伝子のクローニングと塩基配列
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概要
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植物ウイルスに対するモノクロナール抗体遺伝子をクローニングし, 塩基配列を決定した。ジャガイモ Y ウイルス外被タンパク質と結合する IgG_3 型のモノクローナル抗体 (42C07) 産生ハイブリドーマから mRNA を精製後, バクテリオファージ λZAP II ベクターを用いてその cDNA ライブラリーを作製した。既知の重鎖と軽鎖の塩基配列から予測してそれぞれの可変領域と定常領域の一部の塩基配列について合成DNAを作製し, 精製された mRNA を鋳型として polymerase chain reaction 法によリ DNA を増幅した。増幅された DNA について塩基配列を決定した結果, 抗体遺伝子と思われる塩基配列が見いだされ, これらをプローブとして cDNA ラィブラリーをスクリーニングしたところ, 両鎖のそれぞれの遺伝子が含まれると思われるクローンが得られた。それらについて塩基配列を決定したところ, 重鎖および軽鎖タンパク質をコードする塩基数はそれぞれ 1383 および 717 であり, 推測されるアミノ酸数はそれぞれ 461 および 239 であった。これらのアミノ酸配列と既知のイムノグロブリンのアミノ酸配列を比較した結果, 抗体遺伝子の全長であることが明らかとなった。さらに, 重鎖および軽鎖のそれぞれを大腸菌 Escherichia coil で発現させることに成功した。
- 日本植物病理学会の論文
- 1994-10-25
著者
-
大島 一里
佐賀大農
-
菊地 浩吉
札幌医科大学第1病理
-
松浦 晃洋
札幌医科大学第一病理
-
四方 英四郎
北海道グリーンバイオ
-
四方 英四郎
北海道大学農学部
-
菊地 浩吉
札幌医科大学
-
木村 郁夫
北海道大学農学部
-
四方 英四郎
北海道大学農学部植物病理学教室)
-
松浦 晃洋
札幌医大第一病理
-
松浦 晃洋
札幌医科大学 第3内科
-
大島 一里
北海道大学農学部応用生物科学科
-
中屋 隆明
北海道大学農学部応用生物科学科
-
木村 郁夫
北海道大学水産学部生化学教室
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