多重相貫図形が表現可能なスペースモデル用頂点テーブルの検討
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概要
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スペースモデリング^1),2)は,図形の相互位置関係を含む図形空間全体をポインタによって構造化表現する,二次元・三次元一貫した図形データベースのコンセプトである.この方式によれば,隣接空間・重なり図形の直接的検索が可能なため,AND・OR等図形集合演算,運動図形の衝突検出,隠面・隠線消去表示,等高度の図形処理が高速に実行できる本研究はこの方式を実現するために必要な,データ表現のために図形頂点に設置する頂点テープルの構成法に閲するものである.本方式は二次元・三次元スベーズモデルのポインク表現および隣接空間検索の基本となる回転サーチをサポートすることで,上記各種図形処理の効率的な実行を可能とするものである.本方式の特徴は図形の交叉点を通常の頂点と同様の方法で陽にする点にある.これにより図形集合演算等相貫図形の高速処理が実現する.また本方式によれば従来一般に行われている^1),2),点,折れ線,凹凸・穴を含む多角形・多面体,等のほか,界面等表裏の定義されない面,モザイック状複合多角形・多面体,多重相貫体,等のあいまいさのない,かつコンパクトな表現が可能になる.そのほか本方式では,辺,面,空間をすべてポインタで表現すると共に,テーブルの固定長化について配慮しるため,図形追加・削除・加工等に伴うメンテナンスも容易であり,オンライン用汎用図形データベースのデータ構造として有用と考えられる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1987-07-15
著者
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