連語解析を用いたべた書きかな漢字変換
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
べた書き文のかな漢字変換では, 文節分かち書きの場合に比較して同音語によるあいまいさがあるばかりでなく, 分かち書き処理を自動的に行うことによるあいまいさも生じ, 膨大な数の文解釈候補が発生する. このため文節内に閉じた形態素情報を利用した従来の解析法だけでは文解釈候補を十分には絞り込めないという問題があった. 本論文では, こうした問題を解決する手段として, 単語単体の属性だけでなく単語間の関係を用いる連語解析を提案し, その方法を用いたかな漢字変換法について述べる. 本方式ではべた書きかな文から漢字かな混じり文への変換の基本処理に文節数最小法を用い, さらに, 単語数最小という条件から候補を絞り込んだ上で連語解析を行い, 最終候補の絞り込みを行う. また, 連語解析に用いる連語辞書を自動生成する方法を実現し, 国語辞典などの用例約30万件から係り受け関係にある単語の組を約30万5千件自動抽出した. これらを適用したべた書き文のかな漢字変換プログラムを作成し, 実験を行った結果, 新聞社説(約5,500字)を対象に平均文解釈候補数を文節数最小法の約1/7〜1/10まで絞り込むことができ, 本方式が有効であることがわかった.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1986-11-15
著者
関連論文
- 連語解析を用いたべた書きかな漢字変換方式の評価
- シソーラス統合支援法の検討
- データ/音声多重伝送におけるリンク制御方法の検討(2)
- データ/音声多重伝送におけるリンク制御方法の検討
- 無線伝送路におけるTCPパケット伝送方式の検討
- IDIOM方式の辞書構成法
- 対話型サウンド情報提供システム
- 未知語の概念カテゴリ推定法の検討
- 連語解析を用いたべた書きかな漢字変換
- 連語解析を用いたべた書きかな漢字変換
- IDIOM方式の変換アルゴリズム