ホーン節を内部表現とする自然言語理解システム
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
まず, 自然言語理解とは, "自然言語の文を何らかの内部表現に変換し, 知識として蓄え, 疑問文に対して, その知識を基に推論を行い答を出す"ことである, と定める. 本研究では, この内部表現として一階述語論理式のsubsetであるホーン節を用い, PROLOG上でこの全過程を実行するシステムを実現した. 対象言語としては, 英語のsubsetをとった. このシステムは次のことを行う. 1)平叙文が入力されれば, それをホーン節に変換し知識として蓄え, 2)疑問文が入力されれば, その知識を基に推論を行い論理的答を導出し, 3)その論理的答と疑問文の構文情報を基に, 正しい答文を生成し出力する. 筆者らの目的は, 応用的システムを作成することではなく, むしろ, 自然言語理解自体の問題点を明確にし, その解決を試みることにあり, 本システムはそのような試みを実行するためのツールとして位置づけられる. また本論文では, 副詞と指示的な冠詞"the"の取扱い, および答文生成についての問題も考察し, 本システムでのそれらの解決方法を述べた.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1985-09-15
著者
関連論文
- 方言から共通語への翻訳システムに関する基礎的研究
- 方言から共通語への翻訳システムに関する基礎的研究
- Space Complexity on Two-Dimensional Connected Tapes (情報科学の数学的基礎理論と応用)
- 2次元入カテープの形状とオートマトンの能力 (オートマトン理論および言語理論の新展開)
- n-Boundedカウンター・オートマトンについて (オートマトン理論および言語理論の新展開)
- 多様な属性関係を表現できるフレーム構造論理の拡張体系 (計算機科学の基礎理論 : 21世紀の計算パラダイムを目指して)
- オブジェクト演算子とインスタンスを導入したフレーム構造論理の拡張体系 (&特集>「記号論理とAI」)
- Uniquely Parsable Grammars
- 一意解析可能文法
- Fredkinの論理ゲートを用いた可逆的Turing機械の設計(計算アルゴリズムの基礎理論)
- 知識の表現のための「述語」を持たない述語(?)論理"Tuple Logic"の提案(計算機科学の基礎理論とその応用)
- 2次元テープ・オートマトン及びセル・オートマトンによる図形認識とそのシミュレーション (オートマトン理論および言語理論の新展開)
- 名辞論理体系に基づく自然言語文に対する推論法 : 日本語質疑応答システムへの応用
- 文成分と意味素性を用いた中国語における代名詞照応現象の検討
- フレーム構造論理を用いた名詞句「AのB」の意味解析
- フレーム構造を用いた名詞句「AのB」の意味解析と階層構造,属性継承の取り扱い
- 依存性を利用する中国語代名詞文内照応関係の解析法
- 主題・焦点リンクを用いた重要文抽出システム(抽出・言語獲得)
- 主題間の関係を用いた文脈構造ネットワークの構築
- Syllogism(三段論法推論)体系の連言名辞への拡張
- 特称限量子を導入した名辞論理の公埋的体系
- 生物物理学の体系化 : 決定論的方程式から近づく道
- 決定性プッシュダウン・オートマトンおよび有限オートマトンと等価な一意解析可能文法(UPG)のサブクラス
- 連体修飾構造を取り扱える名辞論理体系LVPMの完全性
- Syllogismを土台とした連体修飾構造を取り扱える名辞論理の公理的体系LVPM
- 動詞および固有名詞を導入したSyllogismの拡張体系とその完全性
- 連言,選言および補名辞演算子を取り扱えるSyllogismの拡張体系とその完全性
- 連言名辞を導入した拡張Syllogism体系LCの完全性
- Syllogism(3段論法推論)の効率化と知識処理への応用
- ホーン節を内部表現とする自然言語理解システム