第3種不完全複素楕円積分の全域かつ一様近似
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
第3種不完全複素楕円積分を複素Landen変換を用いて全域かつ一様近似する方法を提示する. 本論文のおもな内容は次のとおりである. 1)母数を1へ接近させたときの楕円積分の収速とその速さについて考察する. 2)上昇Landen変換の繰返しによる楕円積分の分解, それらの線形和の見通しのよい表現, およびこの変換に付随するパラメータの生成規則とその振舞いについて述べる. 3)楕円積分の近似式と誤差およびLanden変換を繰り返したときのこれらの収速の速さについて述べる. 4)最後に計算法の要約と数値例を示し, 本方法の数値計算法としての有効性と実用性を実証する. 従来, 第3種不完全楕円積分は, パラメータの値によって双曲型, 円型, 複素パラメータ型と場合分けし, 第1種不完全楕円積分とθ関数を用いて間接的に計算されてきた. しかし, 本方法は直接的で任意の複素変数, 複素パラメータ, 実母数について, 一つの算法で自己完結的に第3種不完全複素楕円積分を求める統一的な全域一様近似の方法である.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1985-01-15
著者
関連論文
- 複連結領域の標準領域への等角写像の代用電荷法による構成
- 代用電荷法による多重連結領域の同心放射スリット円環領域への等角写像
- 第1種不完全複素楕円積分の全域かつ一様近似(II)
- 第1種不完全複素楕円積分の全域かつ一様近似
- 第1種複素楕円積分の全域近似 : 母数が小さい場合(並列数値計算アルゴリズムとその周辺)
- 第3種不完全複素楕円積分の全域かつ一様近似
- 第2種不完全複素楕円積分の全域かつ一様近似
- リーマン面上のグリーン関数の重ね合せによる二次元ラプラス方程式の近似解法