有限要素解析のための三角形要素自動作成の一方法

概要

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二次元および軸対称三次元有限要素解析においては, 解析対象領域を三角形要素に分割する必要がある. 本論文では, このデータを計算機により自動作成する一方法を提案する. すなわち, (1)なるべく少ない入力データを用いて, 要素の粗密を容易に与える自動要素分割アルゴリズム. (2)各頂点の座標を, その頂点に隣接する頂点群の座標の平均値として求める座標修正アルゴリズム, である. (1)については, 従来の方法は, 解析対象領域を四辺形状のブロックに分割し, 各ブロックごとに与えた分割数を用いて, 三角形要素を自動作成しているが, 以下の a)あるいは a), b)の制限がある. すなわち, a)隣り合う二つのブロックにより共有される辺の両端が一致すること. b)隣り合うブロックの分割数は互いに等しいこと. しかし, 本手法では, 入力データ作成の労力をより軽減するために, これらの制限を除くことを提案している. さらに, (2)のアルゴリズムの適用により, 各要素は正三角形に近づき, かつ要素の粗密の変化も滑らかになるので, 解析領域内の物体の性質が等方性の場合には, 要素の形状による有限要素解析の誤差が小さくなる. 本論文では, 上記の二つのアルゴリズムを説明し, 磁界解析の例を用いて, 1)ブロック分割法と入力データ数について, 従来の方法との比較, 2)要素の形状を修正することによる, 解析結果への影響, 3)処理時間, について検討している.
1980-05-15

有限要素解析のための三角形要素自動作成の一方法

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