有限要素法による3次元場渦電流解析結果の可視化法

概要

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3次元有限要素解析から得られる渦電流は、3次元空間分布ベクトルである。この分布状況を人間にわかりやすく可視化するには、その大きさ、方向、その軌跡(流線)を同時に表示し、自由な視点から観察できることが望ましい。本論文では、渦電流分布状況をできるだけわかりやすく可視化するために、高機能グラフィックス・ワークステーションのグラフィックス専用プロセッサを積極的に利用して、対話性に優れた、二つの動画表示法を提案する。 (1)渦電流密度の大きさに対応する、色づけされた複数本の渦電流線の、任意の視点からのステレオ動画表示。 (2)任意の視点からの、導体切断面上におけるカラー渦電流分布の動画表示。(1)の方法は、渦電流線上の電流の大きさ、方向、軌跡を同時に観察でき、解の妥当性の検討および現象の物理的な意味の理解に役立つ。(2)の方法は、切断面の渦電流分布を把握するのに適した方法である。この複数枚の切断面を、種々の視点から透視表示することにより、導体中のほぼ全領域の渦電流分布を把握することができる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1989-10-16