入力領域適応型ニューラルネットワーク : 変換に対して耐性のあるニューラルネットワーク
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概要
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分類問題を扱うことのできる多くのニューラルネットワークが提案されているが, これらはすべて入力データが適当に切り出され正規化されていることを前提としている. 実際の応用では, 入力データが適当に切り出し, 正規化することが可能でないために, 誤認識の原因となる. 本論文では, affine変換が重畳した入力パターンに対し, 認識時に最適なaffine変換を弛緩法を用いて1つ推定し, 補正された入力データについてニューラルネットワークを用い認識する入力領域適応型ニューラルネットワークを提案した. 入力領域適応型ニューラルネットワークはパターンを補正する入力領域と, ニューラルネットワークで構成されている. 入力領域にはパターンのサンプリングセルが空間的な制約の基に配置されている. 変形したパターンが入力領域に提示された場合には, 出力層での2乗誤差を減少させるために, 入力領域の各サンプリングセルは変形を補正し, 同時にサンプリングセル間の制約を満たすようにパターン上を動く. 移動したサンプリングセルによって得られた入力により, 新たに出力が決まる. この手続きを繰り返すことにより最適なaffine変換を1つ推定する. また, この手続きは必ず収束し, 発散することがないことを証明した. 入力領域適応型ニューラルネットワークを手書き数字認識に適用した. 階層型ニューラルネットワークで誤認識された10.83%の手書き文字を正しく認識することができた.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1996-02-15
著者
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麻生川 稔
日本電気株式会社c&cメディア研究所
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麻生川 稔
日本電気(株)基礎・環境研究所
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麻生川 稔
日本電気(株)c&cシステム研究所
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麻生川 稔
Nec C&cシステム研究所
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麻生川 稔
日本電気(株)c&c研究所コンピュータシステム研究部
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麻生川 稔
日本電気(株)基礎研究所
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