3次元画像生成向け高機能画像メモリ構成と 2K×2K 高精細 CRT への適用
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概要
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可視化処理などに応用される3次元画像生成は,幾何計算処理とピクセル処理がパイプライン的に実行される.ピクセル処理は幾何計算要素(ポリゴン)を画素の輝度値に展開する処理であり,表示デバイスの解像度に影響を受ける.表示デバイスの高解像度化に対応してピクセル処理の高速化を図るため,本論文では滑らかな濃淡付処理と隠面消去処理を対象に,細粒度の並列性を有する高機能画像メモリ構成を提案する.並列性の導入に当たっては,論理的な画像メモリ空間の属性値に注目した.そして深度値と輝度値に同時動作するフィールド並列と,水平方向の2^N画素に同時動作するχ軸インタリープ並列を組み合わせた画像メモリ構成を示し,その効果を明らかにする.この構成では,プロセッサとメモリ空間の間にフィールドオペレータと呼ぶコプロセッサをマトリックス状に配置し,SIMD方式でメモリ書き込みと画素累加演算を実行する.またy軸メモリ分割の方式に対しても検討を加える.さらに2K×2Kの画素数を有する高精細CRTへの適用について,装置設計上の要点を述べる.試作装置のビデオ信号発生部では高速素子を使用している.高機能画像メモリ構成の評価として,性能実測値と対象となる処理の計算モデルを示し,本画像メモリ構成が画素並列処理とパイプライン処理の実現に役立つことを示す.また今後の課題を報告する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-01-15
著者
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和宇慶 康
沖電気工業株式会社研究開発本部マルチメディア研究所
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畠中 啓
沖電気工業(株)研究開発本部メディアネットワーク研究所
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大宅 伊久雄
沖電気工業
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畠中 啓
沖電気工業株式会社研究開発本部マルチメディア研究所
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吉田 隆義
沖電気工業株式会社研究開発本部マルチメディア研究所
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大宅 伊久雄
沖電気工業株式会社研究開発本部マルチメディア研究所
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