科学技術計算の可視化処理における並列画像生成方式とその評価
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概要
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画像生成技術は,様々な応用分野でマンマシンインクフェースの向上に役立っている.科学技術計算分野では計算結果の可視化が単なる後処理としての確認作業に止まらず,事象の観察や解析に特に有効であることが認識されてきた.この可視化を実現するには,動的な3次元空間の事象の変化をモデル化し,アニメーション画像として生成することが要求されるしかしこの画像生成には,形状モデル生成のための幾何処理と座標変換,隠面処理や滑らかな濃淡付け処理など多様な演算を含む膨大な繰返し計算を必要とする.従来様々な処理方式の適用が試みられたが,実用的に満足する時間内で処理することは困難であった.本研究では画像生成処理に内在する並列性に着目して可視化処理に有効な並列モデルを初めに構築し,それに基づく並列処理装置プロトタイプを試作した.装置本体は幾何計算処理部とピクセル処理部からなる多層並列処理方式を採用した.そして装置本体上に制御ソフトウェアを構築し,プラズマ流体シミュレーション,衛星画像の3次元表示および分子振動シミュレーションの可視化ソフトウェアを本並列方式により記述し動作させた.その結果から本並列処理方式の台数増加による定近的評価を行い,可視化処理における有効性と今後の課題が確認できたのでここに報告する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1992-07-15
著者
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和宇慶 康
沖電気工業株式会社研究開発本部マルチメディア研究所
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大宅 伊久雄
沖電気工業
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吉田 隆義
沖電気工業株式会社研究開発本部マルチメディア研究所
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大宅 伊久雄
沖電気工業株式会社研究開発本部マルチメディア研究所
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