オブジェクトの形状が定義可能な並列記号処理言語用核の設計と実現
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概要
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本論文では,並列記号処理言語の処理系を実装する際の基礎となる"核"の設計・実現法について述べ,実際にトランスピュータのために開発したシステムTK800について議論する.TK800核は,利用者プログラムに対して,非同期スレッド間通信,スレッドの動的生成などの高レベルの機能を提供するが,中でも特に重要なのは,記号処理言語の処理系記述を念頭において,ごみ集めを含むヒープ管理である.TK800核は,オブジェクトへのポインタの形,いくつかの種類のオブジェクト本体の形状を既定義のものとして与え,さらに,利用者プログラム独自のオブジェクトを定義・利用する方法も提供する.それは多くの場合は,マクロを機械的に定義するだけですむ.ヒープ領域のごみ集めは,核が責任をもって行うので,利用者は,オブジェクトの割り当て,形状,ごみ集めなどのヒープ管理に煩わされることなく,言語処理系を構成することが可能である.本論文では,TK800の内部構成,並列関数型言語の解釈実行系のTK800を利用した記述についても述べ,さらに,設計・実現法についての考察も加える.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1993-08-15
著者
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