一筆書き曲線の変形法
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概要
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二次元平面上に描かれた一筆書き曲線について, 行列による相互変換について検討する.一方がぎくしゃくした曲線, 他方が滑らかな曲線を念頭に, 変換の特徴を簡潔に表現する変換行列を提案する.一筆書き曲線を切片列に分解したとき, ぎくしゃくした曲線から滑らかな曲線への変換は, いくつかの切片の和として新しい切片を生成するものである.この生成行列は, 曲線の切片列を上へあるいは下へ1個ずらせる作用をする素行列のべき乗和として表現できることを示す.また, 基本生成行列から派生される簡潔な変換行列もいくつか提示する.生成行列の応用として, 行書体からの崩し漢字の生成に有効であることを述べる.生成された書体は, 筆点の現在ある点から次に書かれるであろう先々の行書体の曲線をうまく現時点に取り込んでいる.つまり, 提案する基本生成行列の1つは, 速書きするときの意識をよく表している.最後に, 逆問題を取りあげ, 1個のパラメータを最適化する場合の生成行列について計算効率の点から検討した.
- 1998-11-15
著者
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