草書体漢字の計算機生成と認識支援行列
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概要
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漢字の行書体から草書体を生成する方法を示す. 行書体漢字を一筆書きで表現した線図形を多数の均等切片に分割し, それぞれの切片に筆が動いて行く先の数十個の切片をベクトル的に足し合わせると草書体漢字が生成される. 足し合わせる切片の数は行書体の画数に依存し, 全体を256分割した場合, 画数が多い字で約15個, 少ない字で約100個である. この切片を足し合わせる操作を行列で表現したものを生成行列と呼ぶ. その逆行列を草書体漢字にかけると行書体が復元される. この場合, 生成行列により生成された草書体の切片は均等長さではなく, それぞれ異なる固有の長さを持つものになっている. 任意に与えられた均等長さ切片の入力草書体に対しては, 逆問題の近似解法により原行書体を推定しうる程度に復元できる. 本報告で提案する草書体漢字の生成行列は, 2つのパラメータで広範囲な草書体漢字の生成と原字推定に有効である.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1997-08-29
著者
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