(59)ブドウウイルス指標品種LN33の病徴と検出されるウイルスとの関係
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概要
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NL33(Couderc × Vitis berlandieri)はブドウウイルス病Corky barkの指標品種として接木検定に用いられ,ピッティングやグルービング,萎縮,葉巻,葉の赤変,節間の肥大などの病徴が生じるとされている.栽培地から収集したブドウ穂木を1999年6〜7月にLN33のウイルスフリー株に接木し,圃場に定植して2001年秋に発病を観察した.接木接種を行った15株中5株に軽い葉巻,8株には中下位葉の明瞭な赤変と葉巻が認められた.この赤変病徴は,葉の主脈に沿って一部に緑色が残るが,ほとんど全面が一様に暗赤色化する病徴であった.ELISA及びRT-PCRで14株からGLRaV-1,2,3,GVA,GVB,GFkV,RSPaVのいずれかが検出され,うち13株は重複感染であった.赤変病微株からはいずれもGLRaV-1が検出されたが,この病徴がない株からGLRaV-1は検出されなかった.GLRaV-1が検出された株からはいずれもGVAが検出されたが,GVA単独感染株は赤変病徴を呈さなかった.一部の株に生じた幹のピッティングと,Corky barkとの関連が示唆されているGVBとの関係は明らかでなかった.
- 2003-02-25
著者
-
中野 正明
果樹研ブドウカキ
-
中畝 良二
果樹研ブドウカキ
-
島根 孝典
果樹研
-
島根 孝典
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所
-
島根 孝典
(現)果樹研
-
今田 凖
(現)果樹研
-
今田 凖
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構果樹研究所カンキツ研究口之津拠点
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