複合グラフ構造による生命現象メカニズムのデータベース化(<特集>情報融合)
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概要
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ヒト,マウスのゲノム配列の解読が完了し遺伝子のカタログ化がすすんだことで,生体高分子単体の機能とあわせて,多数の生体高分子で構成される生命現象のメカニズム(パスウェイ)に関する知識がますます重要になってきている.これらの知識は文献を通して共有されており,そのデータベース化が知識基盤として果たす役割は大きい.文献で共有された知識は,化合物,タンパク質,金属イオン,さらには"細胞死"などの生命現象を構成要素とし,また,要素間の関係も"輸送","制御","反応"など様々である.このように多様で不均一な粒度の要素が複雑に組み合わさって構成される知識のデータベース化にはオントロジを強く意識した知識システムが不可欠となる.本稿はこれらの課題を解決するために我々が開発したパスウェイデータベースについて報告する.まず,文献に記述された高次知識であるパスウェイの特徴を概観しその知識表現の問題を論じる.その後,知識表現とオントロジの対によって実現される検索機能と実際のシステムの構成を論じている.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2004-06-15
著者
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福田 賢一郎
産業技術総合研究所生命情報科学研究センター
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高木 利久
東京大学大学院新領域創成科学研究科情報生命科学専攻
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高木 利久
東京大学医科学研究所
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高木 利久
情報・システム研究機構:東大新領域
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山縣 友紀
科学技術振興機構バイオインフォマティクス推進センター
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福田 賢一郎
産業技術総合研究所生命情報工学硫究センター
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