714. 北海道東部釧路炭田浦幌層群舌辛層からの Chlamys の一新種
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概要
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北海道東部, 釧路炭田の古第三系は下部の浦幌層群と上部の音別層群とに区分され, 多くの特徴的な軟体動物化石を産する。前者および後者の軟体動物化石群はそれぞれ, 上部石狩動物群, 幌内動物群と呼ばれる(MIZUNO, 1964)。釧路炭田西部から中央部にかけての常室, 音別, 上茶路地域に分布する浦幌層群舌辛層は細粒砂岩, 中〜細礫岩, 砂質シルト岩などから成り, Nemocardium ezoense, Ostrea eorivularis, Mya grewingki kusiroensis, Corbicula sitakaraensisなどの浅海ないし汽水性の軟体動物化石を多産する。筆者は舌辛層の中〜細礫岩または中〜細礫を含有する細粒砂岩中の27地点から採集された, 数十個体の標本に基づきChlamysの一新種を記載し, 報告する。本種は従来, 釧路炭田各地の浦幌層群舌辛層およびその下位の天寧層(天寧礫岩部層)から未記載のまま報告されていた種々のChlamysと同一の種と考えられる。
- 日本古生物学会の論文
- 1980-04-30
著者
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