ビロードシバ[Zoysia tenuifolia Willd.]とコウライシバ[Zoysia matrella Merr.]の耐凍性について

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概要

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本研究は,ビロードシバとコウライシバの耐凍性の度合を明らかにするためにハードニング処理の有無や凍結処理時間を変えるなど,さまざまな条件設定で人工環境気象室内で生育実験を行った。その結果,ビロードシバの低温による傷害が発生する温度は-7℃程度,低温臨界温度(個体の半数が枯死に至る生存の臨界点となる低温 : LT_50)は-8〜-10℃,最低致死温度(全ての個体が枯死に至る低温)は概ね-10℃であること,コウライシバの低温による傷害が発生する温度は-8℃程度,低温臨界温度は-9〜-12℃,最低致死温度は-12〜-15℃の範囲であることが示唆された。つまりビロードシバはコウライシバよりも耐凍性が劣ることが伺われた。また,コウライシバではハードニング処理の効果は認められたが,ビロードシバでは判然としなかった。併せて耐凍性の検定手法として電解質の溶出率の測定が有効であることも示唆された。
東京農業大学の論文

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