日長時間の制約条件下におけるビロードシバとコウライシバの生育可能性

概要

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日長時間の違いがビロードシバとコウライシバの生育に及ぼす影響について検討した。日長時間6,5,4,3,2,1,0時間の各実験区を設定し,約4ケ月間処理を行い,生育反応について探った。その結果,コウライシバでは,日長6時間区に比べて,5時間日長区以下では生育量が漸減し,4時間区では1/2程度に,3時間区や2時間区では葉の黄化現象や枯葉も認められるようになり,2時間区でも生育量は1/4程度となった。また1時間区では3.5ケ月後,0時間区では1.5ケ月後には枯死した。一方,ビロードシバでは,日長6,5,4時間区では生育量に大差がなく,3時間区で生育量が1/2以下となり,葉の黄化現象も認められ,2時間区では枯葉も見られるようになった。そして,1時間区では3ケ月後に3個体中2個体が枯死し,0時間区では3.5ケ月後にはすべて枯死した。つまり,ビロードシバの方がコウライシバに比べて,日長時間が短くなっても被害の発現やその後の進行度合も遅く,地下部も含めて生育量の低下や葉身の葉緑素含量(SPAD値)の低下もそれほど顕著でないことが解った。
2004-09-30