ホドニ小史 : 原因理由を表す用法の成立
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概要
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活用語に承接するホドニが、時間的用法から因果的用法(原因理由を表す用法)へ拡張する時期とその過程について、ホドニの前後にある句(前件句・後件句)の表す事態間の関係に着目して考察する。また、その要因についても述べる。平安時代のホドニは、前件句の事態と後件句の事態とが時間的に重なるI<重時性>の段階にある。院政・鎌倉時代には、前件句と後件句とが時間的な重なりを持たず、二事態間の時間的先後関係を表すII<先後性>の段階になる。やがて、鎌倉時代末期には、時間関係から離れた因果関係を表すIII<因果性>の段階になる。IIIの段階は時間的用法と見なし、IIIの出現をもって因果的用法のホドニの成立と考える。また、ホドニが因果的用法を持つようになる要因は、「已然形+バ」が一般条件に偏り、必然条件を表す所が空き間となったことに求められる。
- 日本語学会の論文
- 2000-12-30
著者
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