スギ花粉症免疫療法でのHRTシオノギキットによる好塩基球ヒスタミン遊離率の変化
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概要
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アレルギー性鼻炎の免疫療法を評価する検査法としてHRTシオノギキットによる好塩基球ヒスタミン遊離の変化を検討した.対象は,2001年に標準化スギ花粉エキス(鳥居薬品製)で免疫療法を開始した12歳から64歳のスギ花粉症患者9名(男性3名,女性6名)である.免疫療法開始前および維持濃度到達の直後にあたる開始約6カ月後の12月に採血し,好塩基球ヒスタミン遊離率を測定した.その結果,全例で好塩基球ヒスタミン遊離率が低下し,その平均でも3, 30または300ng/mlのスギ花粉刺激で有意に低下した(p<0.05).これらの結果より,好塩基球ヒスタミン遊離率の変化はスギ花粉免疫療法を評価する一般検査法として,治療のモニタリングに使用できる可能性が示唆された.また,HRTシオノギキットは血清非存在下での好塩基球ヒスタミン遊離を指標とした検査法であり,これまで考えられているリンパ球や血清による免疫療法の作用機序と異なる機序にも発展しうると思われる.
- 日本アレルギー学会の論文
- 2002-08-30
著者
-
間島 雄一
三重大学医学部耳鼻咽喉科教室
-
坂倉 康夫
日本鼻科学会鼻腔通気度標準化委員会
-
坂倉 康夫
三重大学耳鼻咽喉科
-
坂倉 康夫
鈴鹿回生総合病院耳鼻咽喉科アレルギー科
-
坂倉 康夫
鈴鹿回生総合病院
-
間島 雄一
三重大学医学部耳鼻咽喉・頭頸部外科学教室
-
湯田 厚司
三重大学医学部耳鼻咽喉科
-
西村 真治
シオノギ製薬診断医学事業部
-
坂倉 康夫
三重大耳鼻科
-
坂倉 康夫
三重大学 医学部 耳鼻咽喉科
-
坂倉 康夫
三重大学
-
坂倉 康夫
三重大学耳鼻科
-
坂倉 康夫
三重大学医学部耳鼻咽喉科
-
坂倉 康夫
三重大
-
坂倉 康夫
三重大学医学部耳鼻咽喉学教室
-
湯田 厚司
三重大学医学部耳鼻咽喉・頭頚部外科学:ゆたクリニック
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