バター, マーガリンに含まれる牛乳, 卵, 大豆蛋白の免疫学的検討と低アレルギーマーガリンの有用性について
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概要
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市販のバター, マーガリンに含まれる蛋白を抽出し, SDS-PAGE法および免疫家兎血清を用いたELISA法により牛乳, 卵, 大豆蛋白の検出を試みた. バターおよび検討した10種のマーガリン中9種は主として牛乳蛋白を含み, また卵, 大豆蛋白も検出された. 一方低アレルギーマーガリン(hypoallergenic margarine : HAM)として市販されている1種はいずれの蛋白も検出されなかった. ついで牛乳, 卵, 大豆特異IgE高値のアトピー性皮膚炎患児血清にはそれぞれの蛋白抗原に反応するIgG抗体を検出したが, これらの血清はバター, マーガリン抽出蛋白を抗原としたIgG-ELISAにより, 強い抗体活性を示した. しかし, HAMに対しては抗体は検出されなかった. 除去食を必要とする牛乳, 卵, 大豆アレルギー患児に, バター, マーガリンも二次食品のひとつとして考慮すべきであり, 他方HAMはその代替え品として有用であることが示唆された.
- 1996-12-30
著者
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横田 俊平
横浜市立大学医学部小児科
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相原 雄幸
横浜市立大学 市民総合医療センター 小児科
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松山 秀介
横浜市立大学医学部小児科
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高橋 由利子
横浜市立大学市民総合医療センター小児科
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栗原 和幸
神奈川吸入療法研究会
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勝呂 宏
神奈川吸入療法研究会
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相原 雄幸
横浜市立大学 医学部
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栗原 和幸
神奈川県立こども医療センター アレルギー科
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栗原 和幸
神奈川県立こども医療センター
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高橋 由利子
横浜市大市民総合医療センター 小児科
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横田 俊平
横浜市立大学 大学院医学研究科発生成育小児医療学
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勝呂 宏
横浜市立アレルギーセンター
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