成人気管支喘息におけるアトピー素因の関与についての臨床的検討
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概要
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成人気管支喘息におけるアトピー素因の関与を臨床的に検討する目的で, 成人気管支喘息群240症例において調査を施行した. 外因性喘息の判定基準を満たしたのは57例で, その構成は男性38名, 女性19名で, 平均年齢とその標準偏差は27.2±9.2歳であった. 気管支喘息の指標として喘息の重症度およびメサコリン吸入誘発による気道過敏性(Dmin(u))を用い, アトピー素因の指標とした血清総IgE値・RASTおよび皮内反応と対比した. 今回の調査では, 外因性喘息群において, 気管支喘息の重症度とDmin(u)との間に負の相関を認め, 重症度が高い群で気道過敏性が高いことが示された. しかし, 血清総IgE・RASTおよび皮内反応の強度と, 気管支喘息の重症度との間に有意の相関を認めず, Dmin (u)と血清総IgE値・RASTとの間にも相関を認めなかった. 一方, 皮内反応の陽性個数とDmin (u)との間には, 有意の相関を認めた. この結果から, 成人気管支喘息の重症度に対して, アトピー素因が直接には関与していないことが推察された.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1991-12-30
著者
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