ユスリカ喘息に関する研究 第II報 : ユスリカ種別間の交叉抗原性について
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概要
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ユスリカは多数の種類があり, 世界的に広く分布し, 近年気管支喘息の原因抗原の1つとして重要なものと考えられている.本邦に生息する代表種としてオオユスリカ(C.p), ミヤコムモンユスリカ(P.k), セスジユスリカ(C.y), アカムシユスリカ(T.a)がある.今回我々はこれら4種のユスリカの交叉抗原性について検討を行った.プリックテスト, RASTにおいてP.k, C.y, T.aのいずれかに陽性を示した患者のうち, おのおの84.4, 93.3%がC.pにも陽性を示した.ユスリカ喘息患者プール血清にP.k, C.y, T.aを添加するとC.p RASTは最高86.3, 83.4, 81.8%抑制され, P.k, C.y, T.aのRASTはC.p添加で52.8, 85.4, 80.9%抑制されたことからC.p, P.k, C.y, T.aに共通抗原性が確認された.オオユスリカ(C.p)は世界共通種であり感作率も高く, ユスリカ喘息の指標抗原として有用と思われた.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1987-02-28
著者
-
足立 雄一
富山医科薬科大学小児科
-
岡田 敏夫
富山医科薬科大学小児科
-
村上 巧啓
富山医科薬科大学 小児科
-
佐々 学
富山医科薬科大
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熊谷 朗
富山医科薬科大学
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佐伯 陽子
富山医科薬科大学小児科
-
五十嵐 隆夫
富山医科薬科大学小児科
-
松野 正知
富山医科薬科大学小児科
-
河合 幸一郎
富山医科薬科大学細菌免疫学教室
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佐伯 陽子
富山医科薬科大学小児科学教室
-
五十嵐 隆夫
富山医科薬科大学
-
河合 幸一郎
富山医薬大・細菌免疫
-
河合 幸一郎
富山医科薬科大学
-
河合 幸一郎
富山医科薬科大学医学部細菌学免疫学教室
-
岡田 敏夫
富山医科薬科大学医学部小児科学講座
-
村上 巧啓
富山医科薬科大学
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岡田 敏夫
富山医科薬科大学
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松野 正知
富山医科薬科大学
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