コナヒョウヒダニ(Dermatophagoides farinae)の非免疫学的活性に関する検討 : 第1報非免疫動物における皮内反応

概要

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コナヒョウヒダニ(Df)中の非免疫学的活性を検討する目的で, Df80d(Mao et al.)を抽出後分画化し, 各分画の皮内反応活性を非免疫動物を用いて検討した.皮内反応には, Sephadex G-100によるゲル濾過により得られた分画のうち, Fr v(void volume周辺の分画), Fr I(分子量約25000-45000), Fr II(同 15000以下)の3分画を用いた.加齢による反応の差を検討するため, 各動物を生後週数による3群に分けて検討し, 以下の結果が得られた.1)Fr v(1μg/0.05ml)に対する皮内陽性率はモルモットで78.3%, ラットでは100%で, Fr I, IIに比べ著しく高かった.2)ラットではFr vに対する陽性率, 閾値ともに加齢による影響を受けなかった.3)Fr vに対する皮内反応は抗ヒ剤にて有意に抑制された.以上よりDf中には比較的高分子の非免疫学的血管透過性亢進因子が存在する可能性が示唆された.
日本アレルギー学会の論文
1985-04-30