重症難治性喘息児の施設入院療法の検討
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概要
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三重病院わかあゆ教室では重症難治性喘息児を対象に心身鍛練療法による施設入院療法を行っている.その退院後の治療成績及び予後と入院中の諸因子について検討した.退院後半年以内は一たん悪化傾向にあるが, 1年後の緩解率は73.7%, 2年後78.4%と良好であった.入院中の因子の中では発作パターンと予後とが関係が深いように思われた.入院期間中ほとんど発作のないA群は80%が緩解となっているのに対し, 入院半年以後から発作が増加するB群では50%が緩解, 入院期間中を通じて発作を認めたC群は最も予後が悪かった.入院時年令, 家族歴, 血清IgEは各群間で差は認められなかったが, C群は初発年令が低く, 陽性アレルゲンがはっきりせず, 肺機能が著しく悪いなどの特長があった.今後は親子離断療法によっても発作が軽減しない症例の重症化因子を明らかにし対策をたてることが重要と思われた.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1983-11-30
著者
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