ヒト末梢血リンパ球のCultured Spontaneous Cell Mediated Cytotoxicity(CSCMC)に及ぼすNocardia Rubra Cell Wall Skeleton(N-CWS)の効果 : CSCMCとNK活性の異同について

概要

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N-CWSのヒトリンパ球のin vitro免疫能に及ぼす影響について検討した.その結果, N-CWSはNK活性, ADCC活性は増強しないが, CSCMC活性を増強した.またその増強効果は10μg/mlの濃度で, 5日間培養で最大を示した.CSCMC活性はnylon wool(NW)非付着性・IgG Fcレセプター(IgG FcR)陽性細胞群で最大であり, これはNK cellに一致すると思われる.しかし, NW非付着性・IgG FcR陰性細胞群にもかなりの活性が認められ, この分画は次の点でNK cellと異なると思われる.1)N-CWSの増強効果はAL-1(NK resistant cell line)で認められるが, K562(NK sensitive cell line)では認められない.2)N-CWSはこの分画のCSCMC活性を増強するがNK cell分画と思われる分画は高めない.3)この分画のIgG FcR陽性細胞は1%以下である.4)この分画を再びEAロゼット法でIgG FcR陽性細胞を除去してもCSCMC活性は残る.
日本アレルギー学会の論文
1982-02-28