気管支喘息におけるHistamineに関する研究 : 第1報 Histamineの測定(蛍光法)に対する基礎的検討とその応用
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概要
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なるべく少量の試料から効率よく, 簡便にhistamineを抽出測定することを目的に, 従来の蛍光法に検討を加え, 次の成績をえた.1)histamine-OPT反応はpH12.4-12.7で反応させ, pH 2.3-4.5で停止した時にRFIが最も強く, 反応停止や最終抽出に用いる酸の種類による差はほとんどなかった.反応温度は-20--30℃(極期8-10時間), -10℃(極期3-5時間), 0℃(極期40-70分), 19℃(極期4-7分)の順でRFIが強く, spermidine-OPT反応は0℃で著しく抑制された.2)histamineは, n-butano1, B-CにpH13.0-13.3で最も効率よく移行し, histidineの混入は前者でわずかに認めたが後者では認めず, 希アルカリによる洗浄は不要であり, 最終抽出液への再抽出はB-Cとn-heptaneが等量の時に最も効率よく行われた.3)この条件でhistamineは0.125ng/mlまで検出され, 検体1.5mlより1.0ng/mlまで直線的に抽出された.4)本法による健常人血漿histamine値は2.6±1.1ng/mlで, 全血histamine値は49±9.0ng/mlであり, 大発作時の喘息患者血漿histamineは高値を, 全血histamineは低値を示した.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1978-02-28
著者
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