ツベラクチノマイシン-N および類縁抗生物質に関する免疫学的研究
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概要
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塩基性ペプチド抗結核剤ツベラクチノマイシン-N (TUM-N) およびその関連物質の免疫原生に関する研究を行った.TUM-N と血清アルブミンとの結合度を吸光度法で測定し, アルブミン1分子当り TUM-N 3-4 分子結合するが, 大部分可逆的であると考えられた.しかしカルボジイミド法で結合させると比較的安定で10-15分子が結合した.上記結合物から, CMセルロースにより沈降反応用抗原を調整し, TUM-N の抗原性を検討した.complete Freund's adjuvant とともに免疫してえたウサギ抗血清は, 上記アルブミン-TUM-N 結合物とは PCA や沈降反応をおこすが, TUM-N 単独ではおこさず, 逆に TUM-N は補体結合反応を抑制した.このウサギ抗血清のゲル濾過により, 抗体は7Sにあると考えられ, ペニシリンの場合のように17Sは検出されなかった.対照にとった他の関連ペプチド抗結核剤も同程度の免疫原生を有し, TUM-N ならびに相互に交叉性の沈降抗体を生成する.
- 1974-07-30
著者
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辻野 正俊
東洋醸造株式会社研究所
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早野 和夫
東洋醸造株式会社研究所
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早野 和夫
東洋醸造株式会社 安全性研究所
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今溝 裕
東洋醸造株式会社研究所第二研究部
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辻野 正俊
東洋醸造株式会社研究所第二研究部
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