Picryl Chloride誘発アトピー性皮膚炎発症マウスの掻痒行動解析
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概要
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今回我々はNCマウスのPiCl誘発皮膚炎発症過程における掻痒行動の実態を解明することを目的に,本モデルの掻痒行動における日内変動を検証した.更に,皮膚炎増悪抑制作用の有効性が確認されているステロイド剤を用いて本モデルの掻痒行動を検証し,適切な評価のための時間帯を明らかにした.その結果,感作前動物(正常動物)の日内変動は夕方〜夜の時間帯に掻痒行動が増加し,夜間の掻痒行動は昼間と比較して多いことが明らかとなった.一方,誘発動物の掻痒行動は誘発回数が増えると増加することが明らかとなり,さらに,誘発6回処置後のプレドニゾロン軟膏群の掻痒行動回数は,有意な抑制を示すことが明らかとなった.以上のことから,PiCl誘発モデルにおいて誘発回数が増えるにつれて掻痒行動が増加し,その行動回数をステロイド剤の投与により抑制されることが明らかとなった.これらのことから,本モデルを用いてアトピー性皮膚炎の治療方法および薬物開発を行なうことの有効性が強く示唆された.
- 日本アレルギー学会の論文
- 2003-10-30
著者
-
肥後 正一
中外製薬株式会社 創薬基盤技術研究部
-
久木 浩平
株式会社日本バイオリサーチセンター 羽島研究所
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大津 尚子
株式会社日本バイオリサーチセンター
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清水 雅良
株式会社日本バイオリサーチセンター
-
平澤 康史
株式会社日本バイオリサーチセンター
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松井 ゆかり
株式会社日本バイオリサーチセンター
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久木 浩平
日本バイオリサーチセンター
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小里 一友
中外製薬株式会社 ヘルスケア商品研究開発部
-
松井 ゆかり
日本バイオリサーチセ
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小里 一友
中外製薬(株)高田研究所ヘルスケア商品研究開発部
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小里 一友
中外製薬株式会社ヘルスケア研究所
-
大津 尚子
日本バイオリサーチセ
-
肥後 正一
中外製薬 ヘルスケア商品研究開発部
-
肥後 正一
中外製薬株式会社
-
久木 浩平
株式会社日本バイオリサーチセンター
-
清水 雅良
日本バイオリサーチセ
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