生きものの認識度に関する研究
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概要
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要約 小・中・高・大学生の計1,262名を対象とし身近な生きものの認識度に関するアンケート調査を実施した。認識度は被調査者の年令とは無関係に一定となる傾向があり,また対象者の居住地周辺の自然環境を反映していると考えられる市町村人口とは弱いながらも負の相関を示した。男女間でも認識内容に違いが認められた。今回とまったく同様の内容・方法で35年前に調査された結果と比較した場合,認識度は質・量の両面で今回の方が低かった。この変化には,この35年間における社会構造・自然環境さらには子どもの遊びなどの変化が関係していると考えられ,これらの観点からも考察を加えた。今回の調査結果をふまえ,理科教育さらには環境教育の観点からの野外教育の必要性を指摘した。The questionnaring about cognition of living things was conducted on a total of 1262 persons,being school children,students and undergraduates.Questions were kinds of familiar living things,consisting of 62 plants and 38 animals.Contents of cognition for each question were classified into the following three categories,knowing the real thing,knowing only the name and unknown,and a degree of each person was evaluated on the basis of 100 points.The degree tended to be constant regardless ages and slightly correlated with population of their residence places,showing some natural elements in their living circumstances.The mean point was estimated at 47.5 from the whole samples.It was shown that men knew animals distinctly better than women and the relation about plants was vice versa,the difference being small.The quality and quanity of cognition of living things decreased significantly in comparsion with the data obtained by Mizuno 35 years ago.This retrogression was discussed with changes of social structures,nature environments and children's plays through this 35 years.The necessity of out-door education was indicated from the view points of science education and environmental education.
- 大阪教育大学の論文
著者
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米田 健
鹿児島大学農学部森林管理学講座育林学研究室
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米田 健
大坂教育大学教育学部
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米田 健
Department Of Environmntal Sciences And Technology Faculty Of Agriculture Kagoshima University
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米田 健
大阪教育大学教育学部理科教育教室
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米田 健
鹿児島大学農学部
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