ゴマ(Sesamum indicum L.)の成熟に伴う種子中のセサミンとセサモリン含有量の変動と成分特性の評価(品質・加工)
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概要
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ゴマ種子中のセサミンおよびセサモリン含有量の品種間差異を評価するため, 含有量の個体内変動を明らかにするとともに効率的で的確なサンプリング方法を検討した.ゴマは, 茎の伸長に伴って下位節から上位節に向かって順に開花するので, 同じ個体の中でも早く開花した低い節位のさく果ほど種子の登熟が進んでいる.種子重は, 開花後30日から40日目のさく果で最大になり, それより開花後日数が経過したさく果における種子重は変わらなかった.種子中のセサミンおよびセサモリンの含有量は, 開花後30日目ごろのさく果の種子で最大となり, これより開花後日数が経過したさく果の種子における含有量は減少していた.種子重および二つの成分含有量は, 2週間間隔で刈り取った株ごとの開花日が同じさく果を比較した場合でも, 同一個体内のさく果と同様に開花後日数に対応する変動が認められた.したがって, 個体内におけるセサミンおよびセサモリン含有量の変動はさく果の登熟ステージを反映したものであると結論した.品種や系統の成分特性を的確に評価するには, 登熟に伴う成分含有量の変動を考慮する必要があり, 開花日が同じさく果で種子の成分含有量を分析することによって, 播種期が異なる材料でも品種や系統の成分特性を評価できることが明らかになった.
- 日本作物学会の論文
- 2005-06-05
著者
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