Trisomy 18の臨床像と合併奇形について

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18トリソミーはEdwards症候群とも呼ばれ多発奇形を伴う染色体異常で知られている. 出生前診断についてはその特徴的な外観(intrauterine growth retardation, トリソミー様顔貌, 四肢の奇形など)と内臓奇形などで可能であると報告されている. しかし,18トリソミーの中で特徴的な奇形だけではなく稀な奇形の合併のために, 出生前診断が困難であつた症例の報告もある. そこで今回,われわれは, 18トリソミーの臨床像や合併奇形を明らかにすることが, より正確な出生前診断に有用であろうと考えたので検討した. 対象として, 昭和56年10月から昭和63年10月までに経験した18トリソミー16例についてその臨床像を検討した. それらのうち, 14例については剖検する機会を得たのでさらに詳しい合併奇形について検討した. 結果は, 臨床像については母体年齢が高齢であることや, 切迫早産および胎児仮死の合併も高率であることが従来の報告と同様であつた. ほとんどのものが特微的な外観や内臓奇形で診断可能であつた. しかし, holoprosencepalyの合併した1例については染色体検査の結果まで18トリソミーと診断はできなかつた. Smith(1988)などには小脳低形成については10%以下と記載されているが, 今回の検討では50%に明らかな小脳の低形成の合併を認めた. さらに, 今回は冠血管の分岐や大血管の走行の異常, 胎盤静脈の石灰化および脳の小奇形についても検討した. このような臨床的および病理的検討がより正確な出生前診断について有用であろうと考えられたので報告する.
1989-10-01

Trisomy 18の臨床像と合併奇形について

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